IICAのICの現場2
プロもうなる新しい発見。幅広く活躍されているインテリアコーディネーターの現場を取材しました。
   
Vol.6 西田 恵子(にしだ けいこ)さん
<インテリアコーディネーター資格試験対策講座を開講、授業を見学>

◎プロフィール
■氏名 
西田恵子
■会社名 ケイ・コーディネートスクール 主宰
金沢美術工芸大学、町田ひろ子インテリアコーディネーターアカデミー卒業。デパートの契約IC、デザイン専門学校の講師を経て、現在は、インテリアコーディネーター資格試験のための教室を開講。また、現役のフリーICでもある。
■趣味 音楽鑑賞、旅行
■座右の銘 継続は力なり
■西田さんに聞きました
◎インテリアコーディネーターになろうと思ったきっかけを教えてください。
 

家業が店舗の設計・施工をしていた関係で、身の周りにインテリアの雑誌や資料が多く、いつの間にかインテリアに興味を持ちました。また、同時に金沢でインテリアコーディネーターの学校ができるという新聞広告を見て、自分にぴったりの仕事ではないかという思いから、「町田ひろ子インテリアコーディネーターアカデミー」に入学したことがきっかけではないかと思います。在学中にICの資格を取得し、その後、二級建築士の資格も取りました。

◎ICとしての最初の仕事は?
在学中に、叔母が家を建てることになって、そのコーディネートを担当したのが最初です。それと同じ頃、デパートの家具売り場で、契約ICとして働き始め、家具やカーテンの提案から、リフォーム・新築のコーディネートまで担当しました。その後、デザイン専門学校での講師も勤めるようになり、その経験を生かして、現在の教室を開講しました。


ケイ・コーディネートスクールでの授業風景。IC試験の受験生は、必見!!


■授業の合間におじゃまして、生徒の菊池さんにインタビューしました。
◎いつ頃から通っていますか?また、ケイ・コーディネートスクールのことは、どこで知りましたか?
菊池さん:
今年の8月中頃から週に1回(約3時間)教えてもらっています。去年は、独学で1次試験に合格したのですが、二次試験の勉強をどうやってすればいいのかわからず、東京の試験対策講座を受けに行きました。週に1回(10:00〜17:00日帰り)×5週(!!)通いましたが、結果が出ず大ショックでした。今年こそは、、、と思い、金沢で試験対策の講座がないかインターネットで調べているうち、石川県インテリアコーディネーター協会のホームページ(これです)を見つけ、事務局から西田先生をご紹介いただきました。


生徒の菊池さんに、合格のコツを伝授中。

二次試験間近で、授業にも熱が入ります。
ちなみに、今年の一次試験は、6人の受講生のうち、4人合格だったそうです。

二次試験対策の図面を添削したもの。きめ細かな指導がうかがえる一枚でした。

 

◎西田先生の授業は、いかがですか?
菊池さん:
いつも親身になって指導してくださるので、私もがんばらなくっちゃ!という気になります。授業はマンツーマンで、図面の描き方も、詳しく教えていただいていますし、また、勉強以外のことでも、いろいろと人生相談(!?)に乗って頂き、精神的な支えにもなっています。先生の、「これからは女性の時代です。インテリアの仕事は、女性のきめ細やかな心づかいが活かせる素敵な仕事ですよ」という言葉を胸に、今年こそ合格を目指します。
 
■さて、フリーのコーディネーターとしても、長いキャリアを持つ西田さんですが、ご本人自身が好きなデザインというのは、どんなものなのでしょうか。そのあたりをお聞きしてみました。
◎好きな建物、好きなデザインなどありますか?

去年、友人たちと一緒に行った「桂離宮」http://sankan.kunaicho.go.jp/guide/katsura.html が、とてもよかったです。数奇屋建築を代表する建物であり、日本の建築の歴史を学ぶ上でも、大変参考になりました。

その他には、「迎賓館」http://www8.cao.go.jp/geihinkan/ もすばらしかったですね。どちらも、見学をするためには、数か月前に申し込まないといけなくて、そういう手間を掛けて見に行ったことも、より一層思い出に残りました。

◎今、一番行ってみたいところは、どこですか?
イタリアのフィレンツェです。ルネッサンス発祥の地でもあり、インテリアの歴史を調べているうちに、興味を持ちました。それと、映画「冷静と情熱のあいだ」を観て、そのロマンチックな風景に惹かれたということもあります。
◎お勧めの本があれば、教えてください。
IC二次試験には、論文の試験がありますよね。文章を筋道立てて書くには、やはり日頃から論理的に物事を考えることが大切だと思います。それでは、どうしたら論理的思考ができるかということを考えているときに、「論理トレーニング101題」という本に出会い、これが、目からうろこの私からのお薦め本です。
◎ICとして、何が一番必要だと思いますか?
ICは、クライアントの夢を叶えることのお手伝いだと思います。ですから、相手の要望をよく理解し、それを実現するための「コミニュケーション能力」を一番に挙げたいですね。とかくICは感性の部分での仕事と捉えられがちですが、顧客の思いをくみ取り、ベストな提案を「伝える」ことができなくては、決して良いものは出来ないと思います。
◎これからコーディネーターを目指す人達へメッセージをお願いいたします。
インテリアの勉強はもちろん大切ですが、それ以外の部分で、人間性を高めるように常にアンテナを張り巡らせて。それから、思いのほか体力仕事なので健康には気をつけてくださいね。



◇取材後記◇
今回のインタビューで西田さんの教室におじゃました時は、ちょうどクリスマスシーズン。
教室のあちらこちらには、サンタさんや、ツリーが飾られ、またとても良い香りのアロマキャンドルが灯っていて・・・ここでは、日々の暮らしを楽しむことを自然と学べるような気がしました。
そして、教室の椅子には、それぞれチェックのひざ掛けが用意してあり、西田さんの女性らしい気遣いに、心温まる思いでした。西田さん、そして菊池さんには、お忙しい中取材にご協力いただき、本当に、ありがとうございました。今年もたくさんの方が合格して、将来、ICとしてご活躍されることをお祈りしています。

 ※取材/瓶子、佐野  


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