Vol.27 鶴島 守人 さん
Vol.27 鶴島 守人 さん

image1

会社名:リアルスタイル金沢店

業務内容:
店内での接客
リノベーションの設計デザイン・現場監理・家具提案
(トータルコーディネート)
店長としてスタッフの指導とサポートなど

経歴:
小松市出身 名古屋造形大学で建築デザインを専攻
卒業後、名古屋で海外のインテリア商材を扱う代理店に就職
その後リアルスタイル名古屋店に転職
7年前、リアルスタイル金沢店の立ち上げに店長として携わり、現在に至る

趣味:旅行 料理

好きなデザイン:ブルレック兄弟 川上元美

座右の銘:
善因善果・・・よい行いは、必ずよい結果をもたらす
「単純なことですが、真実。歴史が証明しています」

 

今回は、鶴島さんがリノベーションを担当したヘアサロン「midi ミディ」さんをご紹介します。

 

お施主様は、鶴島さんが元々通っていたヘアサロンのオーナーさん。

ご実家の理容院を改装して引き継ぐことになり、相談を受けたことがきっかけだそう。

 

エントランス

改修前と建物の構造は変わっていませんが、印象が一変しています。

image3

▲After

 

image4

▲Before

 

 

待合コーナー

家具はもちろん、アートもコーディネート。待ち時間も、心地よく過ごせそうです。

image2

飾り棚の背面には、デザイン性のあるタイルを。
さりげなく置かれたチェアは、MAGISのCyborg  wickerです。

 

 

店内

照明も鶴島さんセレクトです。

image5

▲After

 

image6

▲Before

 

店内

お客様の視線・動線も熟考したとのこと。実際に体感してみたいです。

image7

▲After

 

image8

▲Before

 

お父様の理容ブース

さりげないアートで、お店全体のイメージが統一されつつ、男性も落ち着ける空間に。

image9

▲After

 

image10

▲Before

 

カットブースとシャンプーブース

image11

image12

 

お施主様に聞きました

1.今回のリノベーションでどんな点を改善したかったですか?

理容院から理・美容へのユニセックスサロンへの改装ということで、男性向きの硬質なイメージから男性・女性ともに寛げるセンスの良い空間にしたいと思っていました。

 

2.鶴島さんにどんなリクエストをしましたか?

店舗の使い勝手と空間の華やかさを両立してほしい。また男性と女性が同じ空間でリラックスできるようにしてほしいとお願いしました。

 

 3.最もこだわった場所、またはポイントは?

父親の理容室ブースへのこだわりと、美容室の柔らかい空間イメージがぶつからないようにしたことです。

 

4.新しい店舗で、思った以上に良かったことはありますか?

一つ一つの家具の選び方のセンスにも驚きましたが、何より家具と空間全体が調和がとれていて、オシャレでありながらとても癒されるお店になったことは想像以上でした。

 

 5.新しい店舗で、どんなライフスタイルを期待しますか?

訪れた方の感性を刺激し、こちらも刺激を受けるような毎日を送っていきたいです。

 

 6.新しい店舗でお客様とのどんな時間が気に入っていますか?

空間と音楽を楽しみながらゆったり楽しく会話する時間です。

 

鶴島さんに聞きました

Q. インテリアコーディネーターになろうと思ったきっかけを教えてください

image13

A. 生まれ育った家が、祖父の時代に親戚の大工さんが建てた純和風の平屋の家でした。子供ながらに良い家だなと思い、建築に興味を持ったのがはじまりです。大学では建築デザインを専攻し、卒業後は、建築家を目指しました。しかし当時は就職氷河期で、希望の設計事務所へは入れず、インテリア業界へ。今の会社に転職したのは、家具を含めた空間全体の設計デザインまで提案できる会社だったからです。

 

 Q. ICとして、何が一番重要だと思いますか?

A. ヒアリングの中で、お客様の思いや好み、現状を正確に把握して、予算を最大限生かした提案をする力だと思います。

 

Q. ICになる前となった後で、何か変化はありましたか?

A. 資格があると、初対面のお客様からの信頼度が増すのを感じます。その期待に応えられるよう、より一層勉強するようになりました。

 

 Q. コーディネートする時、特にどういうことを心がけていますか?

A. お客様の漠然としたイメージの希望を、ベストな形に具現化すること。また、来店した方の不安を取り除き、安心してアドバイスを受けれられるよう心がけています。

 

Q. 最近のお客様の傾向を教えてください。また鶴島さんが注目しているものはありますか?

A. 永く愛着を持って使えるものを求める、本物志向のお客様が増えていると感じます。

私自身も、天然素材で、なおかつデザインが美しいものが好きです。木製の家具でいうと、無垢材で木そのものの色を生かし、さらに洗練されたデザインであるというもの。他の照明などインテリア全般に関しても、同様です。

image14

image15

image16

「リアルスタイル金沢店」の店内には、本物志向でデザイン性の高い家具が、たくさん展示されています。

 

Q. 今後の目標を聞かせてください。

A. 今回ご紹介したリノベーションのように、インテリアだけでなく、空間全体のプロデュースをしていきたいです。

建築家にはなれなかったけれど、今の仕事は、かつてのその夢を上回る理想の形です。

それと、自分が住むこの地域に対して、仕事を通じて何か貢献できることはないかと考えています。例えば、地元の作家さんの作品を紹介することで、素晴らしい伝統工芸の継承・発展につなげるようなことも続けていきたいです。

image17

店内には、地元の友禅作家 斉藤道代さんのタペストリーも。

 

image18

取材に伺った日には、ちょうど九谷焼作家 武田朋己さんの展示会が開かれていました。

 

編集後記

今回、鶴島さんに現在のお仕事に就くまでの経緯を伺い、夢を持ち続けることの素晴らしさを感じました。

「リアルスタイル金沢店」さんの店内と、施工事例を拝見しても、並々ならぬ熱意を持って仕事に向かっていらっしゃることがわかります。

「現在インテリアコーディネーターを目指す方に、何かアドバイスを」との問いには「とても良い仕事ですよ、と伝えたいです」との答えが。そのストレートな言葉が、全てを語っていると思いました。

ご協力いただきましたヘアサロン「midi ミディ」様、「リアルスタイル金沢店」の皆様、誠にありがとうございました。

 

取材:高野・西村

 

 Copyright(c) 2007 IICA  Ishikawa Interior Coordinator Association. All raights reserved.