
Vol.23 森 みち子さん
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■会社名 森の家デザイン設計 代表
■業務内容 建築デザイン設計・エクステリア設計
施工:森建築設計(御主人)
セミナー講師(ライフオーガナイズ、カラーセラピーなど)
■ICへの道程 室内関係のデザインを深めようと思ったから
■趣味 ポーセラーズ、九谷焼絵付けなど
■資格 インテリアコーディネーター、2級建築士、ライフオーガナイザー 他
■座右の銘 「人事を尽くして天命を待つ」
■好きな建物・デザイン 古民家・和風のデザイン
今回は、森さんが担当された4人家族45坪の住宅(M様邸)の一部をご紹介します。
白いクロスと薄い木目を基調に、明るくナチュラルなテイストで仕上げられた玄関。
引き違い戸には採光十分な硝子パネルが入り、また、ベンチや袖壁兼用手すり(オシャレ!)もあり、しっかりとバリアフリー対応が成されています。
ベンチ後ろの壁上部にはスリットもあり、圧迫感を軽減。
細かい配慮が感じられます。
玄関ホールです。
北玄関で、暗くなりがちなので、玄関戸を開けたとき、暖かみのある空間になるように、一部の壁を薄いオレンジ色のクロスで選んだそうです。
一面だけクロスの色を変えることで、アイキャッチにもなりますね!
玄関収納内部
お施主様と、どこにどんな靴をしまうのか、また雨具や傘なども収納できるよう細かく打合せされ、たくさんの棚で仕切られています。
見た目も機能も大切です。
収納奥が木目になっていることも見逃しません。
後ほどご紹介しますが、森さんはライフオーガナイザーという整理収納のアドバイザーでもあります。
対面式のキッチンとリビングルーム
インテリアは、玄関と同じく白と木目を基調としたナチュラルテイスト、天井は木目になっていて、とても落ち着いた雰囲気になっています。
正面奥に見える壁は奥の部屋に行くための通路部分との境ですが、壁で塞ぎ、完全に廊下にしてしまうのではなく、壁を一部分とすることで、部屋と廊下の温度差をなくし、ヒートショックを防ぎます。
また、天井と壁の境目がスリットになっていて奥行感を出すことで、広さ(開放感)を演出してあります。
リビング側から見た、キッチンです。
リビングを中心に各部屋につながる南向きの明るい居心地の良い空間で、奥様がキッチンに立った時に全体が見渡せるよう設計したそうです。
M様邸外観
平屋建ての切妻屋根で、落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
玄関アプローチにも手摺が設置されており、バリアフリー対策も万全です。
今回の物件は、森さんはコーディネートだけでなく家全体の設計まで携われました。
☆☆☆ お客様に聞きました ☆☆☆
Qこの家で一番お気に入りの場所または部分はどこですか?
A日当たりが良く、機能的なリビングです。
Q以前のお住まいと比べていかがですか?
Aコンパクトで現代的だと感じました。
Qその他お伝えしたいことなどはございますか?
A森みち子さんにインテリア全般(カーテンや壁紙、家具など)の相談にのっていただき、とても助かりました。
以下は、過去に森さんが担当された物件の一部です。
「スーパーウォール工法」という工法で建てられています。
デザインだけでなく、構造もしっかりと考えられています。
モリ建築設計のホームページをぜひご覧ください。
http://mori-kenchiku-sk.com/jisseki.html
* * * 森さんの事務所を訪ねました * * *
1階は内外装共に改築されたばかりでした。
モスグリーンのスパンドレルが張られた外壁と白い窓枠、2階の外壁は下見板張りで、まさに社名の「森の家」の雰囲気が出ていました。
広くて明るい風除室。
奥にはウッドデッキも見えます。
テーブルとロートアイアンの椅子も置かれ、玄関先でもくつろげます。
壁にはパインの羽目板が張られ、ここでも自然の落ち着いた雰囲気を感じられます。
事務所内観
床は濃い目の落ち着いたフローリングで、壁と天井、また建具の扉も造作家具、テーブルや椅子は白1色でまとめられ、とても明るい空間になっていました。
収納扉にはステッカーが貼られ、単一な空間にならないよう、遊び心が感じられます。
壁面には、森さん自身がデザインされたカップやお皿が飾られていました。
伝統工芸の九谷焼です!
お仕事の様子。
パソコンとTVを繋いで、図面や画像をお施主様と一緒に見ながら打合せされています。
続いて、セミナー講師としての森さんの一面もご紹介します。
カラーセラピーセミナーの様子
また、ライフオーガナイザーとして整理収納のアドバイスもされています。
「右脳・左脳」「利き脳」の違いによって整理収納が違います。
100人いたら100通りの収納方法があります。
その方に合う収納方法を、森さん自身の事務所兼ご自宅を利用してセミナーを開催されています。
写真はキッチンの収納方法を2通り、右脳タイプ、左脳タイプ別に、わかりやすくお見せしています。
★★★ 森さんに聞きました ★★★
Qインテリアコーディネーターとして、何が一番必要だと思いますか?
A経験と商品知識。一流のものを見たり触れたりすることも必要だと思います。
Qコーディネーターになる前となった後で、何か変化はありましたか?
A人間関係が広がりました。知識も増えました。
Qコーディネートするとき、特にどういうことを心がけていますか?
Aお施主様の要望にこたえられるようによく話を聞き、プランを何パターンか多めに用意するようにしています。
Q最近注目しているものはありますか?
A「稲盛和夫」という作家に注目しています。「利他」がおススメです。
Q今までの経験の中で、一番印象に残っていることはどんなことですか?
A「頼んでよかった」と言って頂いたことやおすすめしたものが気に入ってもらえたことが嬉しいです。ことごとく意見が合わなかったときはこの仕事をやめようと思ったこともありました。
Q今後の目標は?
A新たな提案ができるように研鑽(けんさん)を積んでいきたいです。
Q今一番したいことは何ですか?
A休みたいです(笑)。スペインのサグラダファミリアにも行ってみたいです。
☆ 取材後記 ☆
森さんは経験も豊富でコーディネーター以外にも趣味として陶芸もされていたり、(もともと九谷焼の窯元をされていたそうです)セミナー講師もされていたり、幅広くお仕事をされています。
いろいろな知識と経験を踏まえ、また主婦の目線で、お客様からの相談に多数の引き出しを持っています。
そんな森さんの営業はほとんど口コミとのことです。
きっと満足されたお客様が他の方に広げていくのでしょう。
今回取材にご協力いただきましたお施主様にはこの場を借りて御礼申し上げます。
ありがとうございました。
写真:古橋・掛野 文章:田中(旧姓中川)・掛野